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プロフィール

高沢英子

Author:高沢英子
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 伊賀上野出身
 京都大学文学部フランス文学科卒業

 メイの会(本を読む会)代表。
 元「VIKING]「白描」詩誌「鳥」同人

著書:「アムゼルの啼く街」(1985年 芸立出版) 
「京の路地を歩く」 (2009年 未知谷)
   「審判の森」    (2015年 未知谷)     

共著: 韓日会話教本「金氏一家の日本旅行」(2007年韓国学士院)
 現在メールマガジン「オルタ」にエッセーなど寄稿。

 

東京都 千代田区在住


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十二月六日
 秋の読書会は九月二十四日から始めました。出席者は吉川佐知子、沖森佐紀子、高橋和子、鏡政子、高沢英子の5名でした。会場は久が原の多目的室で、残暑はまだ厳しく、大きく取られた広い窓からは、庭の緑がまぶしく輝いている午後のひと時、アメリカのニューハンプシャー州ネルソンの30エーカーの敷地に立つ古い家で独り過ごす詩人メイ・サートンの日記は2月8日、長い冬がようやく去りつつある晴れた日、久しぶりに友を迎え、暖炉の傍でのお茶のあと、野の散歩に心弾ませる記述から始まりました。シジュウカラが春の歌を歌い、丘を見晴るかす広い農場では、牧羊犬に守られた羊たちや猫たちが2人を迎えます。
 夜に入ると、また1転して戸外は雪嵐。一夜明けて、詩人は「外出しなくてもよいありがたさ、考え、存在するための一日が、そっくりあるのだもの」とペンを置くのです。
 嵐の数夜が明けて2月9日は、外は銀色に氷化した樹々と、四月の空と、雲の裂け目から輝く日光。これは私の心象風景とそっくり、と呟く詩人。鸚鵡のパンチと野良猫と、シューベルトの即興曲。独りで居る事のかずかずの内省と、そこから作り上げる創造、生きる事の意味を問い続けながら日々を過ごし春を待つ。
 13日、部屋中春の花にかこまれたバレンタインの日。ユングの光と闇の意識について2つの文章を引用して終わる。次回十月八日を予定。、
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