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プロフィール

高沢英子

Author:高沢英子
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 伊賀上野出身
 京都大学文学部フランス文学科卒業

 メイの会(本を読む会)代表。
 元「VIKING]「白描」詩誌「鳥」同人

著書:「アムゼルの啼く街」(1985年 芸立出版) 
「京の路地を歩く」 (2009年 未知谷)
   「審判の森」    (2015年 未知谷)     

共著: 韓日会話教本「金氏一家の日本旅行」(2007年韓国学士院)
 現在メールマガジン「オルタ」にエッセーなど寄稿。

 

東京都 千代田区在住


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心の風景

土曜日は散歩に出かけていろいろ思ったことを書けずに終わった。昼食を食べながら、4,5日前からキッツチンでも聞けるラジオの設営ができたので(大袈裟な言い方ですが、余っていたもう一台を、やっとコンビニで買ってきたタップでつないだだけ)、居間と両方で)聴きながら、ラジオもいいものだ、と再認識。というのも、なんと森繁久彌の声を久しぶりに聞けたんです。それも鴎外の「百物語」にからめた、明治の風流人の遊びの話で、作者は失念しましたが、久しぶりに会った友と一献傾けているうちに、その友が不意に「実は今日?妻を殺したんだ」と」告白。ところがその友は気がつけば、とうの昔に故人だったとか、なんとか、その話にれに「金魚売り」の声が登場・・・、
・・・ ラジオで森繁久彌の声で、朗読を聴けたのもさることながら。明治の頃好事家の間で流行っていいたという100の怪談を蝋燭を吹き消しながら話しあう納涼の催しも興味深くそこへほんもののお化けの話やらが織り交ぜられ、いろいろ森繁の生涯の軌跡をたどりながら語られるのを聴きいて堪能しました。
 のどかでいながら、どこか哀調を帯びた「金魚売り」の声色などほんとになつかしかった。物売りの声、按摩の笛、門付けする虚無僧の尺八の音と、着流しの姿、断り方も独特で、伊賀の私の町では、お店の人「が「お通りぃ―」と叫んでいた声、戦前私の身辺にもいつもあった町の音が胸によみがえってなつかしかった。森繁は戦前満州(今の中国)新京のNHKで仕事をしていて、当時新京の日本人町で近所同士だった私の年長の従姉は毎日お芝居のセリフを大声で練習しているのを聴いたといっていましたが。戦後引き揚げてから、関西出身の魅力を思う存分発揮して96歳で他界。今一度古き佳き日本も悪くなかったなあと感慨にふけりました
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