そして五月二十八日 月曜日 メモリアルデイ
昨日は壮観な日だった__私は三度目に寝室の窓に差し込む太陽の光で目覚めた 輝きと希望にあふれた素晴らしい花のようにその日が明けた。十一時半にスーザンシャーマンがニューヨークからずっと車を運転して到着した 私とランチを共にするために それから私にセンテナリー カレッジの卒業式の学帽の美しい青と白と黒の垂れ布を持ってきてくれ そして私の名誉学位の引用文を再度読み上げて彼女は私に差し出してくれた。アンジェラ エリオットは 卒業生への講演で私の作品を取り上げ彼女の評価を感動的な言葉を織り込んで卒業式の演説とした。この十六回目の栄誉ある日に出られなくて、悪かった。
センテナリ―カレッジは学生たちに私の作品を常に参照してくれているので、私にとって
は一般的な場合よりもっと関わりが深いのだ。私の代わりにスーザンが行ってくれて、本当に感謝している。
彼女はこれら大学からの表象を持ってきてくれただけではなく素晴らしい黄色の壷と変わった深いピンクローズ色の壷を持ってきてくれた___これらの甘美な珍しいお祝い品が家中に溢れた。彼女はクレームブルレカスタードやメリンゲそしてチーズとフランスパンをもってきてくれた。
そうこうする中 二代目シベール彼女のうっとりするような小さなプードル犬だが驚いたことに白いちちれ毛の中から濃い茶色の目で外を見ながら、車の中の金色のベッドで待っていた。私は急にこの小さな生き物が自由に駆け回るのを見たくなった、なぜならニューヨークでは、綱を決して外してもらえないんですから。スーザンは少し戸惑っていたが、放してやった。すると突然この綿毛のボールは弾かれたように芝生の上を駆けまわり家の裏のテラスのあたりまで巡って、喜びに酔っていた。それは私にも純粋なよろこびだった
私はスーザンをキテりーポイントにあるキャピテンシメオンのギャラリーへつれて行った。近ごろ ここは私のお決まりの場所になっていて 一人でも手紙を読んだりするが、たいていは 友達とくる 波止場の沢山のボーとや少し離れたところの二つの燈台を座って眺めているのが ご馳走だ。
五月三十日
水曜日
あんなに素晴らしい週末だったのに 三日続いて天気は良かったし、スーザンと素敵な時を過ごせたのに。昨夜はどうしてきりもみで落ちていくように 落ち込んでしまったのだろうか?ここ何カ月か決して良くならない、それは私に家族を持っていない惨めさが荒々しく襲いかかってくるからなのだ。
休日,殆どの人が家族と過ごす時 除外感や喪失感が格別強い。勿論、大変不合理なことだけれど。
私がこどもだった頃家族の直系の養子となっていた だれが私を養子としていたのか。 これらの中では まず第一はボンボンベークランドだ。ヨンカーズのポーチに座って 彼女と一緒に豆の皮むきをした バスターとテデイがそばに座っていた。コプリングリーンの“フランク伯父さん”はローレイで夏を過ごした間にポニーの乗り方を教えてくれた;
ベルモントの湖畔のアーネストホッキンスそこでは、大きな声で デイッケンスを読んでいたのを聞いた;勿論ベルギーのリンボッシュ家何年もそこで家族を持っていた___何時でもそこへ一カ月でも帰ってこられた そして家族の子供として歓迎された。私は 家族の生活は外部の者が考えるほど たやすいものではないことに気がついた。ジードの“私は家族がきらいだ”とは 家族生活からかけ離れて生きてきて敵対者のようになった苦しみからほとばしり出たものだ。私のように家族の養子になったものは 対価を払わないということにも気がついた。
六月 二日 日曜日
これはたぶん単純なことで ポイントは家族とは受け止めてくれるところなのだ。“家庭は
あなたがどこにいようが、いつでもそこに行かなければならないし、またあなたを受け入れなければならない“とロバートフロストが言っている。 それで病気になったとき兄弟姉妹を持たないことが ひどく堪える。
六月 六日 水曜日
私の心臓はうんと良くなったペトロビッチ先生を喜ばせた。息もたやすくできるし、よく眠れる。しかし 何時も驚くほど疲れる。昨日は朝食の後十一時までベッドで眠った。そ
れでも ふらつくのでナンシーに手紙をとり行くのに運転してくれるように頼んだ。
この疲労から来る日ごとの挫折はどうしたらよいのだろうか?今朝から新しいやり方でやり始めた 朝の方がよさそうなので一時間ほど机の前に座れるだろうと思う。今 八時だ。いつものように ピエロが外へ出たいとニャーニャーなき 外へ出してくれとベッドの私に言いに来だ それはなんと三時四十五分 のことだった!急いで一階に降りて行きドアを開けてやり二時間かもっとベッドに戻れるのが嬉しかった。六時十五分位までを目標に。
新しい真っ青なお天気 小鳥は頭がちぎれるほどさえづり続ける。そこで私は下に降りて行きピエロを入れてやり餌をあげ、小鳥の重い餌台にえさをいれて吊るした。それから私は自分の朝食の用意 コーヒーに入れるミルクを温めマフィンをオープントースターで温めた。窓辺の植物に水をやらないではいられない、水無しでは人が弱ってしまうように枯れてしまう。 それから___これが新しく始めようと思っていることだが____二階ヘあがって風呂に湯を張っている間にベッドを作る。ベッドメイキングは近頃とても体力を消耗させるので、私は風呂でリラックスしてから、着替えようと考えた。そうやってから下に降りて丁度七時過ぎぐらいに朝食をとる ツデイズショウをみながら 静かな半時間やそこいらをすごせる。___随分たくさんのことを成し遂げて。それでも 昨日のように八時まで横になるほどうんと疲れたりしなかった。ナンシーと私は多年草を探しに行くつもりだ 楽しみなことだ あまり暑くもないし素晴らしい日だ。
庭では大ニュースがあった。ダイアンが一年草の庭を掘り起こし日曜日に一年草の種を全部まいてしまっていた。 このしごとは何時もナンシーの助けを借りても一週間もかかっていた、ダイアンがたった二日でやってしまうなんて驚きだった。ものごとは彼女の管理下でうごきだし 外の水にはホースがつけられた。
今の時期庭は綺麗だ、多年草の垣根として二年前にアイリスを植えたのが本当に美しい支柱はいらないし、ほかの背の高い植物より上手に冬を越してくれた。今魅力的なのは大きな紫色のアリアム(ねぎ)で境界線に沿って散らばっている。それらは荘厳で 驚かせるアクセントでもある。
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